テレワークのデスク周り配線問題とは
テレワークが定着した今、自宅のデスク周りにはWi-Fiルーター、ONU(光回線終端装置)、電源タップ、スマホの充電器、モニターのケーブルなど、さまざまな配線が溢れています。機器が増えるほど配線は複雑化し、見た目の悪さだけでなくホコリの蓄積や掃除のしにくさも問題になります。
市販の配線ボックスに全部詰め込む方法もありますが、密閉すると放熱ができずルーターの寿命を縮めるリスクがあります。DIYなら通気性を確保しながら、デスク周りのレイアウトにぴったり合った配線隠しラックを作れます。この記事では予算と難易度の異なる3つの方法を紹介します。
💡 ポイント: まずはデスク周りの機器をリストアップし、コンセントの口数と配線の本数を数えましょう。必要なスペースが見えてくると、どの方法が最適か判断しやすくなります。
方法1: 2×4材+有孔ボードで壁面配線ラック(ラブリコ使用・賃貸OK)
最も拡張性が高い方法です。ラブリコで2×4材の柱を2本立て、柱間に有孔ボードを固定して壁面配線ラックを作ります。有孔ボードのフックにケーブルを引っ掛けたり、小さな棚板を取り付けてルーターやONUを載せることができます。
有孔ボードは穴が規則的に空いているため通気性が抜群で、ルーターの放熱問題をクリアできます。また、フックや棚の位置を自由に変えられるので、機器の追加・入替にも柔軟に対応できるのが最大の強みです。
- ▸2×4材 × 2本(柱用): 約600〜800円
- ▸ラブリコ アジャスター × 2セット: 約2,000〜2,800円
- ▸有孔ボード(900×600mm程度): 約1,500〜2,500円
- ▸有孔ボード用フック・棚板セット: 約500〜1,000円
- ▸ケーブルクリップ・結束バンド: 約200〜400円
- ▸合計目安: 約5,000〜7,500円
💡 ポイント: 有孔ボードを柱に固定する際は、壁との間に2〜3cmのスペースを設けると、ボードの裏側にケーブルを通せて表からは配線が見えなくなります。筆者はこの方法でLANケーブル3本を裏側に隠しています。
方法2: 既存の棚に配線穴を追加するリメイク
すでにデスク横やテレビ台の近くに棚がある場合、天板や背板に配線用の穴を開けるだけで配線隠しラックにリメイクできます。新しく棚を作る必要がないため、最もコストと手間がかからない方法です。
穴あけにはホールソーを使うときれいな丸穴が空きます。直径25〜30mmの穴なら一般的な電源ケーブルが2〜3本通ります。穴にグロメット(配線穴カバー)を付けると見た目がプロ仕上げになり、ケーブルの保護にもなります。
- ▸ホールソー(25〜30mm): 約500〜1,000円
- ▸グロメット(配線穴カバー): 約200〜400円(2〜4個セット)
- ▸ケーブルクリップ: 約100〜300円
- ▸合計目安: 約800〜1,700円
💡 ポイント: 穴を開ける前にマスキングテープを貼ってから加工すると、木材の表面が割れにくくなります。実際に私が棚板に穴を開けた際、テープなしだと縁がささくれましたが、テープを貼った箇所はきれいに仕上がりました。
方法3: ケーブルボックス+すのこで簡易配線隠し
工具を使いたくない方や、賃貸で穴あけ自体を避けたい方におすすめの方法です。大型のケーブルボックスに電源タップとアダプター類を収納し、すのこで作った簡易ラックの上にルーターを置く構成です。
すのこはもともと隙間があるため通気性に優れ、ルーターの放熱台として理想的です。100均のすのこ2枚を木工用ボンドで組み合わせるだけで、簡易ラックが完成します。
- ▸大型ケーブルボックス: 約1,000〜2,000円
- ▸すのこ(100均)× 2枚: 約220円
- ▸木工用ボンド: 約200円
- ▸ケーブルタイ: 約100円
- ▸合計目安: 約1,500〜2,500円
💡 ポイント: すのこラックの下にケーブルボックスを置くと、上段のルーターから出るケーブルを自然に下のボックスに引き込めます。私のデスクではこの2段構成にしてから、床にケーブルが一切出なくなりました。
放熱を考慮した設計のポイント
配線を隠すことに夢中になると、つい機器を密閉してしまいがちです。しかしWi-Fiルーターやモデムは常時稼働する機器であり、排熱が不十分だと故障や速度低下の原因になります。設計段階で放熱を必ず考慮しましょう。
基本ルールは「上面と背面を開放する」ことです。熱は上に向かうため、ルーターの上に棚板を密着させるのはNGです。棚板との間隔は最低10cm以上確保してください。また、周囲に5cm以上の隙間があれば、自然対流で十分な放熱が可能です。
- ▸ルーター上部の空間: 最低10cm以上(理想は15cm)
- ▸左右の隙間: 各5cm以上
- ▸背面: 開放またはメッシュ素材(密閉NG)
- ▸素材: 木材・プラスチック推奨(金属は電波を遮蔽するため避ける)
- ▸直射日光の当たらない場所に設置する
💡 ポイント: 真夏にルーターが熱くなるようなら、USB扇風機を棚に取り付けて強制排気する方法もあります。消費電力は2〜3Wと微小なので常時稼働でも電気代はほぼ気になりません。
配線をきれいにまとめるコツ
ラックができても配線がぐちゃぐちゃでは見た目が台無しです。ここでは配線をプロのように美しくまとめるコツを紹介します。
まず、すべてのケーブルを一度外し、1本ずつ必要な長さを確認しましょう。余分な長さが絡まりの最大の原因です。長すぎるケーブルはケーブルタイで束ねるか、短いケーブルに買い替えるのが最も効果的です。
- ▸ケーブルクリップ(粘着式): 壁や棚の裏にケーブルを固定。1本ずつ分けて留めるのがコツ
- ▸スパイラルチューブ: 複数のケーブルを1本にまとめる。見た目がスッキリし掃除も楽に
- ▸配線モール: 壁沿いのケーブルを覆い隠す。壁の色に合わせて選ぶと目立たない
- ▸マジックテープ式ケーブルタイ: 結束バンドと違い繰り返し使える。機器の入替時に便利
- ▸ラベリング: マスキングテープにケーブル名を書いて貼る。メンテナンス時に迷わない
💡 ポイント: ケーブルの色を統一するだけで見た目の印象は大きく変わります。白い壁なら白いケーブル、黒いデスクなら黒いケーブルに揃えると、まとまり感がぐっと増します。
シミュレーターで配線ラックを設計する手順
当サイトの無料シミュレーターを使えば、配線ラックのカット寸法や必要な材料を自動計算できます。特に方法1(ラブリコ+有孔ボード)を選ぶ場合は、天井高に合わせた2×4材のカット長を正確に算出できるので、ぜひ活用してください。
- ▸Step 1: シミュレーターを開き「デスクシェルフ」テンプレートを選択
- ▸Step 2: 天井高と設置幅を入力
- ▸Step 3: 棚板の枚数と間隔を調整(ルーターの高さ+10cm以上の間隔を確保)
- ▸Step 4: アジャスターの種類を選択(ラブリコ推奨)
- ▸Step 5: カット寸法と材料リストをPDFでダウンロード
- ▸Step 6: ホームセンターでカットサービスを利用して購入
💡 ポイント: シミュレーターの「メモ」機能にルーターとONUのサイズを入力しておくと、棚板の間隔を決める際の参考になります。
よくある質問
Q.ルーターを棚に入れるとWi-Fiの電波は弱くなりますか?
A. 木材やプラスチックの棚であれば電波への影響はほとんどありません。金属製の棚やアルミ板で囲うと電波が遮蔽されるので避けてください。むしろ床置きから高い位置に移動させることで電波の届く範囲が改善するケースも多いです。
Q.賃貸でも配線隠しDIYはできますか?
A. はい。方法1のラブリコ+有孔ボードなら壁に穴を開けずに設置でき、方法3のすのこ+ケーブルボックスは置くだけなので原状回復の心配はゼロです。配線モールも賃貸向けのはがせるテープタイプがあります。
Q.配線が多すぎて整理できません。どこから始めればいい?
A. まずすべてのケーブルを一度抜き、機器ごとに「ルーター系」「PC系」「充電系」とグループ分けしましょう。次に不要なケーブル(使っていない機器のもの)を撤去します。残ったケーブルをグループごとにスパイラルチューブでまとめると、一気にスッキリします。